ニートの日!ニート祭り講演まとめ

2月10日、ニートの日にちなんで、ニート祭りに行ってまいりました。ニートニート
主催のNPO法人ニュースタートの事務局代表二神能基さん、事務局の中本英彦さん、作家・反貧困ネットワーク副代表の雨宮処凛さん、素人の乱松本哉さんのトークライブと、ニートの講演という二本立て!ただしニートの日なので、進行はぐだぐだ!笑という感じの素敵講演会でした。テーマが「怠けてもっと生きやすくなる」!素敵!
以下、一応まとめ。


・なぜ「働け」といわれ、社会から殺されるのか?


・正社員で働いていたとしても、その働いている会社が何をやっているのかが大事ではないのか?働かなければならないという無駄な強迫観念があるから、ないほうがいい仕事・なくてもいい仕事があるのでは。ていうか、たとえ働いている人でもその仕事が「役に立っている仕事」だと胸を張れる人はどれだけいるのか。
ニート・ひきこもりはそういう生き方を否定するような、人間らしさを取り戻す動きではないだろうか。


素人の乱松本さんの去年の所得はなんと0円…笑
でもなんとか生活できた。貧乏でも「関係性」があれば生きていけるのではないか?
→これはほんとに「無縁社会」とはまっっっったく逆の生き方。松本さんはそれでほんとうに楽しそう。うらやましい。「遊びながら社会をやりくりするっていう原点に帰ったら、どれだけ楽しいか!」ってチラシにも書いてあるし。


・国際的にみると若者のコミュニティがすごい!松本さんはフランス滞在中に地下鉄で鍋をしたりしていたらしい…しかも一車両全体が盛り上がってしまうような事態になったそうな。自分たちの場所を自分たちの力で楽しくしようという意識。
→日本だとすぐ通報ですね…。そう考えると、日本ではその意識が逆に働いているのかもしれない。一緒にどんちゃんして騒ぐのではなく、異端を暗黙のうちに相互監視するような、そういうある意味での連帯感というか。学校教育なんかもすべてそうだし。コミュニティはとっくにないのに、村社会的な排除の意識だけは強いのか…おそろしや。
→フランスでは不法占拠してライブハウスやバー、アートスペースにしているところも多いらしい(ていうか雨宮処凛がスコーティングって言ってたからめっちゃググったのに全然違ったよ!笑)。それを“squat(スクワット)”というらしい。
パリのスクワットで活動を続けるアーティストにインタビュー?した記事。公的機関が後から使用を追認するって日本じゃありえない気が…笑  http://ameblo.jp/stacio2/entry-10049345056.html
阪大の教授?がこんな論文も書いてるみたいだけど全文は出てこなかった… http://www.gakkai.ne.jp/jss/research/point/01/001_039.pdf
社会学者の方のブログも。フランス語読めない。 http://d.hatena.ne.jp/naokimed/20101006/1286316241
→楽しそう…!この意識の違いってなんなんだろう。教育?国の雰囲気?


・世の中全体の経済システムは影響しないような枠組みの中で生きていく!
貧乏に反対すると逆に資本主義にまきこまれる。「お金をつかうのが楽しい・素敵」という価値観からどれだけずらしていけるかが大事。


・もっと自由で楽な生き方はないのか?
若者自身が「働かざる者食うべからず」という意識にがんじがらめになっている。そこから生きやすさは出てこないのではないだろうか?働くことによって世の中が良くなる、という時代は終わったのではないだろうか…。


ビッグイシューにおいて若者ホームレス白書(http://www.bigissue.or.jp/pdf/wakamono.pdf)作成!


・助け合う社会は税金的に面倒なことをしなければならない
昔は貧乏でもコミュニティがあり、それが社会を支えていた面もあるが、高度経済成長期を経て、それがなくなり金儲けだけが残った。なのに上の世代は働けばなんとかなる!という。なんとかなるわけねーだろ!(と興奮する松本さん)


・年金なんて若者は払ったら馬鹿をみる!若者が不利な経済成長を前提とした仕組みははやく崩壊させるべき笑
→なんかこういう話をした対談が世界にのってるっていう話をしていましたが、いったいぜんたい第何号なんだろう?


・「就業」というのはすごくむつかしい
でも部分的でもいいから働くことですこしでも人と関わることができる。国からお金をもらうと、ホームレス支援にしろニート支援にしろ、出口は就労自立しか存在しない…。就労自立以外のモデルはないのか?しかも求められるベストは正社員…職歴も経験もないのに、なれるわけないじゃん!(本人も親御さんもその「正社員」というレールにもう乗れないということにショックを受けることも多いらしい)


・働いている人が100パーセントの社会なんてありえない!
今の社会は失業率が低すぎる…適正失業率を設けて、働きすぎを規制するべき。もういっそ、憲法で働きすぎを規制しちゃえばいいんですよ(と不敵に笑う二神さん)


・仕事も街の作り方もきっちりしなきゃダメと勘違いしている
文化がなく利益、営利活動ばかり追い求める社会…殺伐としているよー!


・生保以前のセーフティネットの薄さ
イギリスの家賃補助は若者の30パーセントはもらっている
→そうそう!家賃補助という前段階をつくれば、生保まで滑り落ちない人もいるのではないのか?


・第二部のトークライブに登壇したニートは6人すべてが男性。何故?
男性ばかりの現在のNPOに入ってきづらいというのも考えられる。しかし、家事手伝い・花嫁見習いということで隠されているのではないか(逆に男性は働くことを過剰にもとめられるので目立つ?)。くわえて、女性の場合、ひきこもっていても家族同士についての関係の悪化がそこまで見られず、親があまり深刻に考えない場合も多い?潜在的な男女比は半々くらいといわれているが、表にあまり出てこない…。しかし、深刻な状態、こじれた状態になるのは女性のほうが多い?



働くことがここまで求められる社会なんておかしい、て思うたびに就活から意識や興味や関心が遠ざかって、ああまずいなって思うんだけれど、でもおかしいとおもってしまったものにのっかれないし、もうほんとに自分の将来をどうしたらいいのかわからなくなってきた。
この国は急にフランスみたいにはなってくれないだろうし、選んだ進路にも正解はないだろうし(後悔は伴うかもしれないけど)、どうにか自分でたべていけるだけの収入をどうにかしなくてはな。
私もニートみたいなものだ。でもなんとか、しがみついて生きていこうと思う。